3月広報解禁、6月選考解禁って?
これは、経団連の倫理憲章に賛同している企業の広報活動、例えば企業セミナーを開いたり、採用情報(ES)を公開したりといった活動は、3月1日以降にしなければならないと、加盟企業に協力が求められているものです。
また、選考、例えば面接を行ったり、内定を出したりする」ことは6月1日以降にしなければならない旨を、同じく賛同企業に求められているものです。
そのため、3月1日を迎えるまでは、インターンシップや、業界研究セミナーと称して、形を変えて、企業は学生と接点を持とうとしています。
しかし、本選考のESの開示は採用情報の開示、すなわち3月1日からではないとできないため、今は、本選考よりもウィンターインターンシップが多いです。
つまり、今、周りの学生がESを書いたり面接をしていたりするのは、ほとんどこのウィンターインターンシップです。
しかし、経団連の倫理憲章に賛同にしている企業は830社前後なので、世の中の4万以上ある企業のほんの一部です。
また、外資系企業やIT企業、ベンチャー企業、飲食や家具、アパレル、塾などのサービス業全般は、すでに本選考のESも提示し面接などの選考を行っています。
フライングじゃないか、という意見もありますが、企業が横並びで広報や選考をスタートさせるという日本的概念がそもそも無いので、年間を通して選考はしているということです。
今、他の就活生はなにしてるの?
動きが早い人は、すでに何社かのインターンシップへ参加し、ESやグループディスカッション、面接を経験し、確実に実力を高めています。もう内定を得ている学生すら居ます。
選考に参加するということは、他の意識が高い就活生と切磋琢磨し競い合うということですので、これを夏から継続している人と、まだなにも手をつけてない人の格差は歴然です。
では、なにも始めてない人はもう手遅れなのかというとそんなことはありません。
皆さんは、自己PRで、または学生時代に頑張ったことで、部活やゼミや、アルバイトやサークルについて記載することでしょう。
その、最も頑張ったことをおろそかにして、就活やインターンシップに参加するのは本末転倒です。なぜなら、学生の本分は学業であり、学生生活を充実させることこそが、就活の勝敗を分けるからです。
ですから、今の今まで、学業や部活やアルバイトやゼミに力を入れていたことを、堂々と文章に書けばよいのです。
焦って闇雲に就活するよりは、地に足つけて今やるべき目の前の課題をしておいた方が、あとあと堂々と自己PRできます。
説明会でESを書かされるのか?
現在行われている、選考の早い企業で実践を積もうと思ったら、まず説明会へ参加=企業セミナーへ予約してから選考に乗るという流れが一般的です。
その説明会で、エントリーした理由や興味を持ったきっかけ、簡単な自己PRを書かされることはあります。
傾向的には、3月初旬は純粋にセミナーのみで個人情報を記載するだけ。そして、4月、5月以降は希望者には筆記試験もそのまま勧めたり、ESを書かされたりすることがあります。
今現在行われている企業のセミナーにおいても、純然な説明会というよりは、簡単な自己PRや志望のきっかけの記載を求められることがありますので、いずれにせよ文章力を強化する必要があります。
まずは、大学所定の履歴書を手に入れて、その各項目を300字から400字程度でまとめる練習をしてください。
筆記試験勉強は1人でもOKですが、文章力強化は第三者の協力は必須です。誰が見ても自分の強みが伝わりやすい文章になるように、客観的な視点を入れるためにも第三者チェックは必ず入れてください。
ポイントは、友達ではなく、社会人=知らない大人に見てもらうことです。
3月1日になにが起きるの?
先ほど、広報が3月に解禁するとお伝えしましたが、3月1日は、人気企業の説明会は軒並み予約が満席になります。
しかし、そこで諦めなくても、説明会の前日にキャンセルが出たり、第2、第3の説明会の日程が設定されたりするので安心してください。
毎年、焦って深夜24時にPCにかじりついて待機して朝まで予約を取りまくろうと必死になる人がいますが、体によくないので早く寝てください。
いずれ、予約枠は空くので、焦らないでください。
では、3月までなにもしなくてよいのか?
そんなことはもちろんありません。
今は、スポーツで言うところ助走期間ですので、突然ハイジャンプができるのは限られたトップアスリートのみです。
きれいな放物線を描き、ハイジャンプを決めて着地するためには、この時期の助走=入念な準備が欠かせません。
だからこそ、この時期には筆記試験の勉強や、文章力の強化ということが大切になってきます。自己分析や企業研究は、机に向かって黙々と行うものではなく、セミナーに参加し、社会人に質問することで徐々に掴めてくるものです。
机に向かう作業は基本的に筆記試験だけですので、なるべくフットワーク軽く、多くの企業へ足を運ぶこと。そして、もっと大切なことは、多くの社会人と接し、仕事の中身、仕組み、流れなどの業務理解を深めてください。
参考
業界は絞るべき?
ある程度は目星をつけておくとよいです。
自分はどのような働き方を希望しているのか。
自分の働く上での優先順位はなんなのか、などを明確にした上で、どのような働き方があるのかを、大学に来ていただいている企業を中心に、企業分析ではなく、仕事理解・業務理解を深めてください。
似通った働き方の業界を横串で見た時に、2つ、3つ位の業界に絞ることができます。
ただ、始めから極端に業界を狭めてしまうと、後々に持ち駒が無くなった時の切り替えができなくて精神的に辛くなります。
ですので、少なくとも2月中は学生企業セミナーを中心に、フラットな視点で業界の特徴や動向・展望、業務理解を深め、業界は幅広く見ていきましょう。
で、結局今なにをすべきか
まずは、筆記試験勉強です。
これは、できれば就活が終わるまでずっと継続してください。
それから、履歴書の完成です。
いずれ必要になるため、この筆記と履歴書作成は最優先で進めてください。
それと並行して、
企業に応募(ESを提出)してください。
外資企業にハードルの高さを感じている場合には、塾や飲食店などサービス業から出していくのもよいでしょう。とにかく、「応募する」という経験をしてください。
そして、
セミナーに参加 した企業の中で、どのような仕事の進め方をするのか。どのような能力・スキルが要求されるのか、という業務理解を大学内のセミナーや、企業の自社セミナーで深めてください。
まだ、今の段階では遅れを取り戻すことができるので、
この3か月、半年を頑張れば、今後人生の約40年を大きく変える節目になるのだと強く自覚し、後悔しないように全力で取り組んでください。