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グループディスカッションの評価項目を教えます

投稿日:2019年7月30日 更新日:

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皆さんこんにちは。

本日はグループディスカッションを評価者目線でアドバイスをさせていただきます。

 

発言(意見)を出せば評価されると思ってない?

もちろん、発言をしていただかないことには始まりません。

発言の内容が議論にどれだけ影響を与え関与したのか。

あるいは、

その発言により新たな視点や方向性を導くことができたのか。

などを見ているからです。

 

発言がなにも無いと、評価項目である「積極性や主体性」が×(あるいはゼロ点)が付きます。

とはいえ、ただ思いついたことを発言して、それがラッキーパンチで皆の心に響いたとしても、それだけでは評価しません。

単なる思いつきでは無い、その発言の意図、すなわち根拠を明確にした論理的な意見である事が証明できた時に、はじめて評価項目の「論理的思考力」(あるいは5点満点)が付きます。

 

さらに、

他者の発言に自分の見解を示し、他者の発言内容に磨きをかけた場合

や、

他者の発言を正確かつ端的に言い換え(繰り返し同じ事を言うのは×)

が出来た時も評価はされます。

 

単なる思いつきではない、論理的な思考力を働かせながら他者の意見をくみ取り自分なりに解釈を付加して議論の質を高めてください。

 

 

協調性を意識し過ぎてない?

もちろん、評価項目に「チームワーク」や「コミュニケーション」「他者への配慮」はあります。

ただ、皆さんあまりにも、自己主張が無さすぎです。

反論はNGと考えているのか、「協調性なし」とらく印を押されてしまうのを恐れているのか、あまりにも「それ、いいですね」「確かに」「わかります」という、同意や同調発言が多過ぎます。評価者目線から言えば、うんざりします。

なぜなら、それは単なる意見の出し合いで、議論ではないからです。

 

もちろん、自分も全く同じ事を考えていて、徹頭徹尾100%自分の考えと合致した場合には「私も◯◯さんと同意見です」と言う分には構いません。

構いませんが、果たしてそのような事は本当にあるのでしょうか。

 

大まかな方向性や考えは同じだとしても、

全く価値観や考え方が同じということは、双子でも兄弟であっても性格は違うのですから、あり得ません。

 

◯◯さんのAという意見には私も賛成です。ただ、◆◆△△という△△という点については、という考え方もできると思うのですが、いかがでしょうか。」

◯◯さんのAという意見には私も賛成です。ただ、◆◆△△という△△という点については、少し違和感があります。なぜなら××と考えるからです」

 

つまり、意見を出し合うのと、議論を深めるという事は似て非なるものです。

 

仲良く1人ずつ意見を出し合って、ABCDEという意見が出てきた。そして、それらをまとめて結論の項目にABCDEを全て入れ込む。これは、議論ではなく、ただ皆の意見をまとめて箇条書きにしているだけの薄っぺらい結論です。

 

議論をする、議論を深めるというのは、

とあるテーマに対するそれぞれの考えについて、耳を傾けながらも疑問点や違和感を持ち、その上で自分の意見もしっかりと主張し、すり合わせができるところはして、できない点についてはなぜ出来ないのか、根拠を明確にして意見をぶつけ合う事

に他なりません。

 

別に、人と人が対立しているのではなく、意見と意見がぶつかり合っているだけなので遠慮は要りません。しっかりと自己主張をして、双方のみならず、全員が「納得感を持って」次のステップの話に進めるように、1つずつの言葉の意味や定義を確認しながら慎重に進めてください。

 

道すじ(論点)を多数決で決めてない?


「今、1人ずつ意見を伺ったところ、A、B、Cと出てきましたね。特にAが大事という意見が多かったので、この点についてもう少し深めていこうと思いますが皆さんいかがでしょうか」

 

一見、良さそうな進め方ですがどうでしょう。認識を合わせて、合意形成して次のステップへ話を進めるという方法は間違っていませんが、その発言は簡単な話、「多数決」次の論点を決めてますね。仕事における会議でも多数決が取られることがありますが、より具体的で明快で皆が納得する結論を得るために多数決を使う事は望ましくありません。

 であるならば、

「今、1人ずつ意見を伺ったもころ、A、B、Cという意見が多かったですね。ただ、私は◯◯◯◯という理由から、Bについても議論する必要があると思いますが、皆さんいかがでしょうか」

 

または、

「今、1人ずつ意見を伺ったもころ、A、B、Cという意見が多かったですね。ただ、私は◯◯◯◯という事も考えられると思うので、その観点から言えばDという見かたもできると思うのですが、皆さんいかがでしょうか」

 

この場合、多数決でAに話が順調に進みそうな状況を壊しているように見えますが、違います。

Aという方向へ話を進める前に、もっと他に議論の余地は無いか。あるいは、全く別視点で考えるべき事は無いかと、チームへ新たな提案(認識を示す)をしているのです。

 

もしかしたら、その流れ次第では、次のステップがAではなく、BやDに行くことだったあるのです。

 

ですから、

自分の中の言い残しや、違和感があれば、その場で全て出し切ってください。
たとえ、話の流れを止めてしまったとしても、一直線にゴールに向かう同調意識の気味悪さより全然マシです。

 

そもそも、「誰が対象」で「意味」の定義は?

 

例えば、

「ワークライフバランスの実現に向け必要なもの」 

というテーマだったとします。

 

ここで、

「じゃあ皆さんで(WLB)について考える時間を2-3分設けて、その後1人ずつ発表していきましょうか」

と提案する人がいますが2つ違和感が残ります。

 

まず、そもそもワークライフバランスという言葉の定義が分かりません。

なんとなく、仕事と私生活両方が共に充実している事なのかなぁとは頭で分かってはいるものの、人によってはライフを優先する人も居るだろうし、人によって、ライフは仕事の一部と考える人が居ます。

 

シンキングタイムに入る前に、

「そもそも、まずこのワークライフバランスの定義について共通の認識のもとで考える時間を作りませんか?」

と提案できると評価は付きます。

 

また、もっと踏み込めば、

「そもそも、これ、

1.    誰にとってのバランスの充実ですか?

2.    充実って、どんな状態でバランスが取れているのが充実ですか? 

3.    さらに、ワークライフバランスに必要なものを実現させる主体は誰ですか?働く側?企業?国や社会全般?それによっても変わってきますよね?」

と、こんな疑問や不明点が深く思考していれば、自然と出てくるわけです。


「誰が主体かという仮定や前提条件」や、

「充実やバランスの取れた状態の基準や定義」
を先に決めなければ、シンキングタイムを作っても、皆がそれぞれバラバラの主体で、バラバラの角度から、思いついたことを発言していくだけになります。


ですから、まず考えや議論に入る前に、これら「前提条件」「言葉の持つ定義」を明確にさせ、皆で共通の認識を持った上で議論や思考作業をしてください。

 

 

以上をまとめると、

 

1.発言は根拠に基づき論理的に

2.意見の出し合いはただの平行線。議論をぶつけ合う

3.前提や仮定、言葉の定義を明確にしてから本題へ入る

 

この3点は徹底してください。

 

そして、最も大切は事は、

「自分の気持ちを置き去りにしない」

ことです。

話が順調にゴールへ向かって一直線で進んでいる時ほど「要注意」だと思って、常に議論を俯瞰して客観視し、色んな角度からあらゆる可能性や考え方が無いか、最後の1分1秒まで思考を止めないで考え続けてください。

 

by 就活・転職アドバイザー :
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大手広告代理店の元人事(採用担当)。現在は独立し、企業の採用支援等に従事のべ10,000人以上に対する面談実績。その人の魅力・武器を最大限に磨き上げ、転職・就活による学歴下克上多数、超難関職種(アナウンサー等)の内定実績多数。