選考が進むにつれ、良くも悪くも結果は出ます。
順調に通過している企業もあれば、まさかのES落ち、GD落ち、面接落ち。
当初、提出していた=本選考であるエントリーシートを提出していた企業数が30社だった場合。
雑感の平均値ですが、ES通過率が50%で15社。そこからGD通過が50%で7社。一次通過が60%で4社。二次通過が50%で2社、3次通過で40%で1社。最終が70%通過で・・・。
となると、今の提出(応募)企業数が少なかったり、大手企業ばかりに偏っていたりする場合、絶対数が少ないと、選考が本格化している5月の状況から、合否が一斉に開示される6月時点で一気に持ち駒ゼロ、ということも往々にして起こります。
それでも、志望業界や企業を厳選し、そのジャンルで攻めていくのも一案です。持ち駒(応募企業数)を増やしましょうと言われても、まだ第一志望軍が全滅していない限り、気持ちを切り替えて別の業界や中小企業に出す意欲が湧かないということもあります。
ですから、今の持ち駒で、より業界や1つひとつの企業の理解、業務内容の理解を深めて、より精度、角度を高めていくという攻勢はありです。しかし、このままで良いのだろうかと不安を抱く方も少なくありません。
毎年、就活を支援している中で、業界を絞り過ぎて6月に一気に持ち駒が減り、手元になにも無くなってしまって一からやり直し、という方は、企業数を増やすことは単純な事務作業なので可能ですが、一度心が折れて立ち直るまで時間がかかります。
そうならないためにも、今から隣接する業界や、もう少し目線を落として準大手や中堅企業、中小企業にまで視野を広げるのは一案です。
ただ、目的は、企業と自分の入社後のミスマッチを防ぎながら双方幸せになることですから、むやみやたらに広げたり、行く気も無い企業に出したり増やしたりする必要はありません。不動産デベロッパーを志望していたけれど、全滅したから不動産仲介を受けよう、と考えるのは自由ですが、それで、入社後も自分が「心から納得して」働けるかどうかは疑問です。
では、どうすればよいか。ポイントを何点か挙げます。
持ち駒が減ってきて不安になってきたら
1.通過率の悪い業界はこの際ばっさり切る
行きたい業界、携わりたい仕事、というのは誰にでも少なからずあるでしょう。しかし、受けても受けても落とされる。ESで、GDで、面接でバサバサ切られる。このような状況に陥っている場合、原因として考えられるのは、「あなたの適性と業界で活躍するために求められる能力がマッチしていない」可能性が高いです。ESの完成度が低い場合や、WEBテストの性格検査で切られている場合もあります。夢や憧れだけで企業を選ぶと、このパターンに陥ります。
気持ちの切り替えは苦労が伴うかもしれませんが、あまりにも通過率が悪い場合には、ESや履歴書などの文章の書き方の再考か、もう一度自己を振り返り、自分の強みや能力を活かせる業界に目線を向けてみることをしてみてください。逆に、業界を変えたとたん、ESや面接の通過率が各段に上がった、ということもありますし、あっけなく内定を得る場合もあります。自分が選ぶという視点も大事ですが、相手(業界・企業)から選んでもらうのです。ただ、そのジャッジは1人では難しく、第三者の意見や客観的視点が必要な場合もあるので、その際にはWEBページからご相談ください。
2.いっそのこと職種を変えてみる
特に女子学生に言えますが、総合職でずっと志望していて受けてきたけれど、実は自分は、自ら先頭に立ってチームを引っ張るというタイプよりも、チームをサポートすることで目標を達成していくような立場、立ち位置の方が力を発揮できるし、これまでもそうだった、と気づく場合があります。
また、キャリアプランを考えてみた時に、海外含む全国転勤があると、結婚や出産などのライフイベントの見通しが立てづらくなるという現実もあります。そうなった時に、一般職やエリア総合などの「地域限定」の職種に変えてみると、各段に通過率が高まる場合があります。先ほどの業界チェンジの話にもつながりますが、一度視点を変えて、もう一度立ち止まって自己を振り返り、どのように働いていきたいか考えながら柔軟に目先を変え視野を広げてください。
また、文系の男子学生については、基本的に総合職で営業というパターンが約7割ですが、自分の適性や強みと照らし合わせると、どうしても、どの業界の営業にも合わない、と思い込みがちになります。ただ、そう考えるのはまだ早いです。金融や不動産や広告、商社の営業は合わなくとも、BtoBのメーカーの営業職であればマッチする場合はあります。
とはいえ、信越化学工業や千代田化工建設などの「超」大手BtoBをここで指しているのでありません。もっと、じっくり、時間をかけて取引先と信頼関係を継続し、PDCAをじっくり回しながら着実に成果につなげるようなBtoBメーカーに目を向けてください。
==参考==
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また、どうしても営業は合わないと考えている方は、IT業界の代名詞であり、最前線の職人である「SE職」にエントリーするのも良いでしょう。もちろん、SEとはいえ、ひたすらPCに向かってカチカチプログラミングをするだけではなく、チームワークや論理的思考力など、求められる能力はありますが、本当に、心から営業を避けたい場合には、公務員や病院や大学職員などの非営利団体以外にありませんし、競争倍率は非常に高いです。
今から半年や1年間勉強して、小論文を書いてという覚悟がないのであれば、中途半端に公務員へ切り替えるのは甘いです。
SEは、独立系ではなく、メーカー系やユーザー系、商社系といった「上流工程」のSIerから目指し、ブラックではない働き方で腕を磨きキャリアを積むことが可能です。
==<参考>==
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3.第三者に分析してもらう
基本的なアドバイスとなりますが、就活は自分ひとりで戦うものですが、黙々と一人で戦っていると、そのファイトスタイルが本当に自分の強みや良さを表しているのか客観的に分からないことがあります。そのESの表現。その面接での伝え方や話し方。誰かに見てもらわないと、自分の長所も短所も見えてきません。
他人に相談することが、面倒だったり、プライドが許さなかったりすることもあると思いますが、周囲の友達に、というわけではなく、大学のキャリアセンターのプロのカウンセラーや、ハローワークの若年層版である東京わかものハローワーク。
あるいは、我々のような、個人=応募者に100%特化した大人の第三者に意見を聞いてみるということです。人材エージェント(求人紹介をしてくれるような、大手の人材紹介・キャリア支援会社)を活用するのも手ではありますが、彼らの目的は、自社の抱えている求人を学生にランダムにマッチさせて、自分の営業目標を達成することですので、100%個人に寄り添っているとは言えません。これは、新卒の就活生のみならず、転職希望者にも言えることです。
==参考==
君は人材エージェント(紹介会社)を使うのかい?~人材紹介会社を使うメリット・デメリットとは~
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全く利害の関係しない、応募者(個人)に100%寄り添った第三者を探すことはなかなか大変かもしれませんが、最も身近な人生の、社会人の先輩である親御様に、あらためて現状を報告したり、相談したりすることで、新たな視点やヒントが得られることもあります。
1人で抱え込まずに、不安になったら、今の進め方に自身が無くなってきたら、是非、親御さんをはじめ周囲の大人や我々にご相談ください。
by 就活・転職アドバイザー :
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