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文系は新卒から営業職をしておいた方がいい理由 その1

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文系は新卒から営業職をしておいた方がいい!?

 

昨年、学生の約9割が営業をやりたくないというアンケートが出ました。

 

参考 News Picks

https://newspicks.com/news/1456454/

 

サンプル数が少ないため、鵜呑みにはできませんが、新卒の皆さんはやはり営業職に多少抵抗があるようです。ノルマが厳しそう、コミュニケーション能力に自信がないという意見が目立ちます。

 

関連記事  「営業は口下手で良い!?~あなた本来の強みとは~

 

特に文系学生は、そのほとんどが営業を想定された総合職採用である中で、敬遠してしまうのは長いキャリアを考えるともったいないですし、リスクの高い就活になります。

 

新卒の求人、特に文系においては、「そのおよそ7割強が営業を想定した総合職の募集だから」です。

 

もし、営業職を外して就活をするとならば、残りの2割3割を狙うことになり、一気に間口が狭くなります。あとは、公務員や大学職員などの団体職員を目指す位しか道はありませんが、ご存知のように公務員は勉強が大変ですし、団体職員も人気があるため競争倍率が高いです。

 

 

 

新卒から営業職に就くことを「損得」で考えてみる

結論的には、最初の配属か、少なくとも20代のうちに営業職を経験しておいた方が「ダンゼンに得」です。

 

新卒(若いうち)から営業を経験するメリット3つ

 

(1)モノやお金の流れ、心の動きを体系的に理解できる

自社の製品・サービスがどのように生み出され、それがどのような形で流通し、顧客の元へ届くのか、という物理的側面はもちろん、今、顧客は、なにを課題と感じていて、どうすれば解決できるのか。そのソリューションを提供するために、お金をいただき、その対価として、知恵や技術を振りしぼる。そして、ソリューションの提供で、顧客の期待値以上の結果を出し、満足していただく。この、一連の流れにおける、モノやお金の流れを現場で体系的に理解・把握できるのは営業だけですし、何よりも、そのプロセスにおける「人の心の動きや流れ」を一番身近に感じながら仕事ができることは、なによりの醍醐味です。

 

(2)交渉力、調整力が身につく

営業は、仲介・橋渡しの役割が多く、一般的に言う調整役という位置づけが多いです。顧客の自社の仲介役。生産工場や技術者と顧客との橋渡し役。顧客のキーマンと自社の上司との顔つなぎ役。このような橋渡しの立場においては、相手の「顔を立てる」ですとか、互いの立場を「尊重する」ですとか、少しだけ譲歩・妥協してもらうために「調整する」ですとか、繊細で微妙な交渉や折衝を行うことになります。

そうするうちに、どちらにも不利にはならない解決案が見つかり、業務を進めることができるというスキルが身に付きます。これはどの業界・職種になっても活かせる最大の武器となり、のちの自分のキャリアにおいても自分を助けてくれます。

 

 

(3)明確な「やりきった感」を味わえる

営業ですから、個人あるいは部署や支店単位で目標が課せられます。もちろん、毎月の目標をクリアするには、苦労が伴いますが、超えなければならない明確なハードルがあった方が、やる気は出ます。事務職全般のように評価が難しいものではなく、客観的に数値で達成・未達成が把握できるため、モチベーションは事務職よりも維持しやすいと考えます。

 

そして、たとえ1年や2年という短期間でも、昨年比110%達成ですとか、売上1000万プラス、など、職務経歴書に分かりやすく明示できることもメリットですし、なによりも、先月や昨年よりも成長している自分に「達成感・やりきった感」を味わえるのは最大の喜びです。

 

もちろん、月によっては、未達成の時もあるでしょうし、失敗をすることだったあります。しかし、新卒・若いうちは、失敗することが特権なので、大失敗しても愛嬌で乗り切れるうまみがあります。

 

40歳が笑ってごまかすより、新卒や20代の「すみません、次頑張ります」の方が、周囲の期待や効果は高いはずです。

 

この他にも、副次的効果として、業界にもよりますが、自分次第では広い人脈を作ることができたり、出張で色んな地域に足を運べたりと、刺激的なのは事務職よりも営業職の方がメリットは豊富です。

 

 

 

なによりも、「稼ぐことの大変さ」を実感できる

新卒で入社して営業に携わることのメリットを挙げましたが、最も大きな価値はこれに尽きます。

 

つまり、お客様から大事なお金をいただき、その対価として、結果を出さなければならないという重責は、プレッシャーを伴い、心が折れそうになる時もあるでしょう。しかし、そこで、お金をいただき価値を提供することの苦労を知り、稼ぐことの大変さを身をもって実感できるのです。

 

「頭を下げられる人間は、ふんぞり返る人間よりも高尚で心の器が大きい」と考えます。若いうちから、しっかりと「報酬をいただき、価値を提供させていただけることのありがたさ」を噛みしめる経験は、人間性を高める上では必須です。どうせなるなら、魅力的な大人、人望の厚い人間になりたくないですか?

 

 

 

転機はある日突然やってくる

理想の将来像のためにも、新卒から3年以上が理想、最低でも20代のうちに営業経験1年以上はしておきたいところです。相手のために必死に知恵を絞り、時には頭を下げ、顧客のニーズ、要求に誠実に答えていく経験は若い方が吸収がよいです。

 

35歳以降、企業内部のとある分野のスペシャリストとしてプライドが高まってからですと、ある程度自分のやり方や意固地な特性も現れてきます。

 

そんな中で急に外の世界に飛び出してみると、これまでのやり方が全く通用せず、今までの全てが否定されたような感覚に陥り、非常に強い違和感と苦労が伴います。

 

また、今は営業をしていないからと言って、突然の配置転換や人手不足で、営業をやってくれ、と言われるケースも往々にしてあります。その時の心構えが全くできていないと、いよいよ辟易します。

 

 

 

目標(ノルマ)達成は人間の心を磨く

自転車に乗れるようになったのも、大学に受かったのも、自分が現状を変えたかったから。より上を目指し、その方向に向けて努力をしてきたからではないでしょうか。

 

成長体験の蓄積が今の自分を形成しているのであり、それは社会に出ても変わりません。営業は、達成度は全て数値化され明るみになるため、プレッシャーにも感じますが達成した時の喜びは事務職の比ではないです。

 

また、自分で自分の給料を稼ぐ、という生々しい感覚は、この達成の蓄積によって心に自然と身につき、育成されます。初めからずっと人事や経理をやっていても、「自分が心身ともに汗をかいて稼ぐ感覚」は身につきません。

 

営業が1番偉いという意味ではありませんが、自転車はペダルを踏み込まないと前に進まないように、企業はビジネスの柱である営業が仕事を獲得しなければ、前に進まないどころか、衰退します。

 

 

 

提案営業はクリエイティブな仕事でもある

顧客の課題にどう答えていくか。どのような解決法が存在するのか。そのためには、自分1人で頭を抱えるのではなく、周りの同僚や上司、他部署の方々と情報を共有し、連携し、知恵を授かることで見えてくるものです。

 

自分だけが、自分1人で追い込まれる仕事ではないですし、その解決へ導くためには、どんな打ち手・手法があるのだろうと想像を巡らす作業には、クリエイティブな発想が求められます。

 

アイデアや想像力、論理的思考力は広告業界やコンサルティング業界だけに求められるスキルではなく、ほぼ全ての業界の営業パーソンに共通する能力で、「相手のためにできること」を考え尽くす作業は、とても面白いです。

・顧客の真のニーズが見えてこない、どうすれば分かるだろうか。

・商品が売りづらい、どうすれば売りやすくなるだろうか。

・自社製品だけではニーズに答えきれない。どうすれば答えを出せるだろうか。

・顧客に結果を出せていない、どうすれば、成果につなげることができるだろうか。

 

これらの課題に常に考えを巡らせて、自分のやり方で、時には周囲の方々の力も借りて、相手の、企業の、社会の困ったを解決してくために少しずつ前進する。それはまさに、提案力もさることながら、相手へのコンサルティングでもあり、独創力でもあります。

 

 

次回は、営業を新卒は20代などの若いうちに経験していないと、後々のキャリア形成に苦労する点について伝えます。

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大手広告代理店の元人事(採用担当)。現在は独立し、企業の採用支援等に従事のべ10,000人以上に対する面談実績。その人の魅力・武器を最大限に磨き上げ、転職・就活による学歴下克上多数、超難関職種(アナウンサー等)の内定実績多数。