前回の記事で、メガバンクは、本店と全国の支店を合わせた一括採用であり、メーカーなどに比べ、採用数が多くなるという話をご紹介しました。
メガバンクのほかにも、損害保険、生命保険、証券会社は大量採用の傾向があります。では、これらの企業群に共通する「フィットする性格」にはどのようなものがあるのでしょうか。
勉強が苦ではない人
まず、金融業界(とここでは大きくとらえます)ですが、銀行はもちろん、その他の会社でも非常に「勉強」をさせられるという事実があります。
例えば、銀行では、銀行業務検定試験、簿記や証券外交員、保険窓口販売、ファイナンシャルプランナーなどの資格を日々勉強し、金融知識や財務知識を徹底的に頭に入れます。
こうした資格を取得していくことが20代の仕事の一部とも言えます。銀行、特に都銀においては、金融や会計、税務、為替といった全方位的な幅広い知識の習得が求められると覚えておきましょう。
これらの企業はいった場合、おそらく入社後には、大学時代よりも勉強することになるでしょう。よって、「勉強が苦で仕方がない」という人より、「勉強のコツがわかっていて、継続的に学習することが好きな人」がフィットします。
ルール、手続きが苦ではない人
もう1点、フィットする性格があります。
銀行業務には、「融資を行う仕事」があります。この仕事は、小規模会社や個人事業主であっても、自分ひとりで判断するものではありません。
決められた融資の手続きを経て、厳密な審査をし、本店による決裁をもらうという仕組みです。手続き的なことが多いため、日々の仕事に契約書などの書類作成や稟議を回すといったある意味「堅苦しい」仕事もあります。
世間でいうところの「銀行マン」とは、ルール通りにきっちりかっちり仕事を進めるという堅実で真面目なイメージがありますが、それはそういう仕事の進め方から醸成される性格とも言えます。
よって、「柔軟に物事をとらえ、できる限り調整の限りを尽くす。時には例外もOKとする」という人より、「手続きやルールは守る。全体の規律を守るために私情は排して物事を進める。こういったことにストレスを感じにくい人」がフィットすると言えるでしょう。
日々の勉強、そして着実な手続きの積み重ねで数字を管理していくのが、メガバンクにおける銀行マンの仕事です。
まとめ
・「学び続けることが好きで苦にならない人」
・「手続きやルール、規律を守ることにストレスを感じにくい人」
が企業に好まれ、採用され、活躍できるのです。
このように入社後にメインとなる仕事を分析し、そこで求められるだろう性格と自分がマッチするかどうかを考えることは業界選びにおいて有益です。
ほとんどの人は、企業の知名度、人気度といった尺度で企業選びをしてしまいがちですが、大事なのは「カルチャーフィットするか」という部分です。
業界や規模、仕事内容によって求められるカルチャーは異なってきます。金融業界以外も、今後ご紹介していきたいと思います。