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強みは「責任感?」~東大生でも残念な自己PR例~

投稿日:2017年11月16日 更新日:

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就職活動でES(エントリーシート)を書く際に、ほぼ必ず聞かれるのが自己PRです。

 

あなたの強み(セールスポイント)や長所を教えてください、という聞かれ方をすることもあります。

 

人事・採用担当者がESをチェックし、合否の判断を行う際に、残念だなと感じる自己PR。

 

あるいは、他にもっと本質的な能力があるのではないか、と思われる、もったいない書き方をしている自己PRがあります。

 

 

そこで、残念な自己PR例を、大きく3つに分けてご紹介します。

 

 

 

 

残念な自己PR例

 

例1)いつでも100%元気!なキラキラ系

特徴 【笑顔、明るさ、コミュニケーション能力】

明るく、元気で、親しみやすい性格というのは、とある経験によって身についた後天的な能力というよりは、日常生活を過ごしてきた中で、自然と身についたもの、あるいは先天的な資質という傾向が強いです。

 

 

例えば、誰とでもすぐ打ち解けることができる。相対した人に、 安心感を与え接することができる。

 

 

このような能力は、面接でお会いした際に、自然と相手(人事)に伝わるものですし、あえて自己PRとして文章化するには、少々弱いPRです。

 

 

なぜならば、笑顔や明るさだけでは、企業に利益をもたらすことができないからです。ビジネスパーソンという視点を持ち、そのような先天的資質を前提として、企業にどのような能力で、どのように貢献できるかを深堀りした方がよいです。

 

 

また、「コミュニケーション」という言葉は、定義が抽象的なのと、非常に使い勝手の良い単語のため、人事担当は見飽きています。これも同様に、面接で話せば、その方の愛嬌、親しみやすさといった社交性や対話能力は分かるので、あえて文章でPRしなくても結構です。

 

 

 

例2)勤勉なラストサムライ系

特徴 【真面目、誠実、責任感】

 

自分から挨拶を欠かさない。必ず時間・約束は守る、任された任務は責任をもってやる。

 

 

このような行動特性(能力)は、社会人を目指す学生として、持っていてほしい当然の資質であり、あらゆる行動の「前提条件」です。

 

 

つまり、その真面目さや勤勉さという前提を踏まえて、実際どのような行動で企業にどのように貢献できるのか、まで考える必要があります。誠実さや責任感の無い人に、企業は金銭報酬を支払いません。

 

 

また、忍耐力や継続力という言葉もよく使用されますが、他者との差別化が図りにくい一例です。ピアノを10年やっていた、剣道を12年やっていた、という一文で、継続力は十分に伝わるので、わざわざ単語としてPRする必要はありません。

 

 

 

例3)つかみどころのないぼんやり系

特徴【協調性、多角的視点、幅広い視野】

 

協調性について、組織はチームワーキングが基本ですので、輪を乱さずに、余計な波風は立てずに、チーム構成員と協力して物事を進めることができる。そのこと自体は大切な能力の1つですが、やや受け身で、つかみどころがなく、主体性や積極性に欠ける印象を与える可能性があります。

 

 

輪を乱さない中で、どのような工夫や、独自の考えをもって行動したのか、まで考える必要があります。 先述の、笑顔や明るさ同様、協調性だけでは、企業の利益・収益に貢献できる人材であることの証明はできません。

 

 

サークル、バイト、ゼミ、留学、色んなことを経験して、幅広い視野を得ることができた。

多様な価値観の人々の中で意見を交わし、多角的視点を持つことができた。

 

 

このように、色々な、 様々な、 多様な、幅広い、多面的な、多角的な、という単語は、どれも抽象的で伝わりにくい表現です。

 

 

あれもこれもしてきたと、すべての出来事をハイライト的に伝えるよりは、1つの行動事実(出来事・事例)に絞り、その事実を根拠に、1つの能力を証明した方が、相手に伝わりやすいです。

 

 

 

以上のような一例を紹介しました。これには、学歴は関係ない一般論として、すべての方に言えることです。

 

上記でご紹介した事例や単語を、使ったら必ず落ちるというわけではありません。表現を工夫する必要がある、ということです。

 

 

<ポイント>

 

・経験によって後天的に身についた能力(強みや長所)であること

 

・一般言語化できる能力であること(社会に出ても通用する行動特性)

 

・抽象的な言葉は避け、1つの行動事実に絞って能力を証明すること

 

 

 

自身の強みを表現するコツやポイントとさえつかんでしまえば、ESの通過率は格段に上がります。

 

ES作成の際に注意すべき点は、今日ご紹介した事例はほんの一部です。個々の背景や、事情に応じた、具体的なESの添削やアドバイスは、webページにてご相談受け付けております。

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